NHKスペシャル ゴーンショック
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20181125_2
この話は少なくとも2層のレイヤーで見ないといけない。
一つは有価証券法違反での逮捕で
もう一つは多額の不正流用。
前者は逮捕の理由だが、後者は逮捕の理由とはなっていない。
有価証券法違反であれば、通常、現社長も普通捕まるのでは(たとえ過去の違反でも)。
また、有価証券法違反であったとしても、粉飾決済のように自社に利益になれば別だが、役員報酬の額を虚偽して違反になった事例はない。それほど事件性は薄い。
なのになんで、こんな罪状で捕まってしまうのか。
それ故クーデターを疑われているのも無理ない。
ルノーは特殊な企業で日本でいえば郵政や鉄道のように、フランス政府が株主で成り立っている企業。そのルノーが日産を乗っ取ろうとしている中、クーデターで日産を守ったというストーリーが一番理解しやすい。フラン政府の1人の閣僚がコメントしていたが、ルノーはフランスそのものだと。
現在ルノーは日産より売上は少ないのに従業員は多い。なのに、日産に対する発言権は強い。日産側の気持ちは察するに余りある。
その中で、ゴーンさんのわかりやすい職権乱用。お金を湯水のように不正流用する。
本事件でもう一つのキーポイントが、検察特捜部。
2011年に小沢さんを追い込めなかったあたりから、無理な追い込みで失敗が続き、現在、特捜部はその必要性を問われ始めていた。そのなかで、この大事件。手柄を見せるのには格好な事件。日産を守りたい人達と検察の思いが重なり、ゴーン率いるフランス軍団のみを排除して、日本側を守る得策を練っていたのかもしれない。
一方、ゴーンさんはなぜここまでお金を欲してしまったのか。正直わからない部分とわかる部分がある。まず、お金自体、億を超えればもはや満足感はきっと変わることはないと思う。なのになぜお金が必要だったか。
私の所属する会社の会長をみても思うが、肥大な権力を持つと、自分の人生を幕引きするには政治に絡むか、貴族化するしか納めどこがないのかもしれない。満足の次元が妖怪化して、権力や世界一になりたいという果てしもない掴めない雲を目指す。そんな妖怪に変容してしまうのかもしれない。
ともかく、些細な罪で捕まえて、その罪とは違う行いを断罪して生贄にしている。
そして、フランス対日産の戦い。
特捜部の棚ぼたゲット大作戦。
日本の報道はどっちよりに進めていくのか。
面白すぎる漫画が連載してしまった。
もうこれは見逃せない。
Don’t miss it!